3度目の流産から10か月ほどたった頃
4度目の妊娠をしました。
この頃の細かな状況、心境なども今となっては思い出せないこともありますが、とにかく無我夢中で過ごしていました。
この時、私達夫婦は41歳。
私は勝手に「年齢的にも精神的にもこれが最後かな?」
と感じていました。
今回の妊娠をするまでに何度かタイミング法を試みたのですが
妊娠には至らず、年齢的にも限界が近いので今回は体外受精を選択しました。
1回目の採卵では胚盤胞まで成長せず、2回目の採卵でようやく移植できる胚盤胞まで育ってくれました。
今回移植した胚盤胞のグレードは4ABです。
できればこれで妊活を卒業したい。無事に妊娠そして出産まで・・・
体外受精とは
体外受精(IVF)は、不妊治療の一環として行われる方法であり、妊娠を促進するために卵子と精子を体外で受精させる手法です。この方法は、さまざまな不妊症に対処するために利用されています。
まず、IVF治療では女性に排卵誘発剤を投与し、卵巣から多くの卵を取り出します。この段階で収集された卵は、体外で受精の準備が整います。受精作業では、採取された卵と男性から提供された精子を組み合わせて培養皿で受精させます。この過程で、受精が成功すると受精卵が形成されます。
次に、形成された受精卵(胚)は培養を経て成長し、最も健康な胚が選択されます。選ばれた胚は子宮内に移植され、その後、妊娠の可能性を高めるために特定の薬剤が投与されることがあります。
体外受精における妊娠確立は様々な要因によって影響を受けます。これには、女性の年齢、卵子と精子の品質、子宮の健康状態、適切な胚の選択などが含まれます。一般的に、若い年齢の女性では妊娠確立が高く、卵子や精子の品質が良好な場合も良い結果が期待されます。また、複数の胚を移植することで妊娠確立を高めることも可能ですが、これは双子や多胎妊娠のリスクも伴います。
総じて言えることは、体外受精は技術の進歩により成功率が向上しており、多くのカップルにとって希望を与える不妊治療の選択肢の一つとなっています。ただし、個々の状況によって結果は異なるため、医師との相談や適切なアドバイスを受けることが重要です。
4度目の流産
妊娠検査薬で陽性反応を確認後、病院に行き正式に妊娠の判定をしていただきました。
私「とにかく無事に9週の壁を乗り越えてくれ!」
もう本当それしかありませんでしたが、
9週目を目前に突然鳴り響いた妻からの電話
妻「出血しちゃった・・・今から帰るけど病院に付き合って・・・」
と。
このときは診療時間外であったため夜間の救急外来を受診することになりました。
診察室に入る妻を見送り、待合室で待つ私は自分の無力さに情けなくなるのと同時に
生きる意味さえも見失いそうで・・・
ただ私より妻の方が心配で、俺がしっかりしなきゃと踏みとどまっていました。
診察室から出た妻はエコー写真を片手に、
「まだ心拍はあってベビちゃん頑張てくれてるみたい」
と涙をこらえながら報告してくれました。
しかし翌日診療時間内に受診をした結果
昨日まで確認できた心拍もなく無残にも流産という結果になってしまいました。
もう本当に気が狂いそうでした。
後日、子宮内に残る胎嚢の除去などを行うために入院をすることになりました。
この時は妻の母、妹も病院に駆けつけそばに寄り添っていてくれました。
処置室に向かう前、妻も思いのほか落ち着いて母や妹と何気ない会話を楽しんでいました。
しかし!
処置終えベットに乗ったまま妻が病室に戻ってきた時、
大粒の涙を流し、嗚咽し、なんで私だけ・・・ベビちゃんごめんね・・・と繰り返し泣き叫んでいました。
その場で医師の説明を聞いたのですが、今の妻は麻酔で意識も朦朧としているけど時期に麻酔がとけてくれば大丈夫だと言われました。
妻の姿を見て涙を流す妹、妻の流す涙をみて私も涙を堪えられず、妻の母に少し外に出てきますと伝え
車に戻り、堪えていた涙を流しました。
30分か1時間か覚えていませんが私以上に妻の悲しみ苦しみの方が何倍も何十倍も辛いんだと
自分に言い聞かせ病室に戻りました。
そこには母や妹と話している妻の姿が、表情にも少し笑顔もあり、ホッとしたのと同時に強いんだな
と、明日から夫婦2人で強く前を向いて生きていこうと決心したのを覚えています。
ここまでが絶望の話。これからは希望の話です。